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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 施政方針 > 令和8年第3回県議会定例会提案理由説明要旨

更新日:2026年9月11日

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令和8年第3回県議会定例会提案理由説明要旨

令和8年第3回県議会定例会の開会に当たりまして、当面する県政の諸問題の推移及び今回提案しております議案その他の案件につきまして、概要を御説明申し上げます。

まず初めに、7月28日に発生した「令和8年熊本地震」、先月13日に発生した「令和8年8月千葉豪雨」や先月27日から石川県・富山県・福井県で発生した豪雨などにおいて、多くの尊い人命が失われるなど、甚大な被害が発生しました。
また、本県においても、先月の台風第13号・台風第18号、今月上旬の台風第24号の接近などにより、4名の方が負傷されたほか、道路や住家、農作物などに被害が生じました。
亡くなられた方々に対し、心から哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

熊本地震について、県では、発生後直ちに、県内消防本部等と調整の上、緊急消防援助隊41隊133名を組織し、発災当日に被災地への派遣を開始しました。
同援助隊は、大きな被害を受けた日本製紙八代工場などにおいて救助活動等に従事し、先月14日までに全隊が活動を終えて帰還しました。
7月29日からは、必要な支援に係る情報収集などに従事するための職員を熊本県庁へ派遣しております。
先月1日からは、国の応急対策職員派遣制度に基づき、八代市への対口支援として延べ105人の職員を派遣し、同市における避難所の運営等を支援しております。
また、関係機関・団体等と連携してDMATやDPAT、保健師等チームなどを派遣し、病院での診療や救急搬送、被災者の心のケア、避難所での住民の健康管理・衛生管理等を支援しております。
併せて、避難所における生活環境の確保を図るため、トイレカー・水循環型シャワー等の貸出を行ってきております。
県内市町村や各種団体等においても、断水に対応するための給水・復旧支援のための職員派遣や飲料水の提供等の支援を行っております。
今後とも、九州地方知事会等と連携しながら、被災地の1日も早い復旧・復興に向けた最大限の支援に取り組んでまいりたいと考えております。

本県においても、熊本地震により九州新幹線や九州縦貫自動車道・南九州西回り自動車道をはじめとする広域交通・物流ネットワークが寸断されたことなどにより、人流・物流が大きく停滞し、観光客の減少や物流コストの増加など地域経済活動に大きな影響が出ました。
特に、本県の基幹産業である観光関連産業については、広域交通ネットワーク寸断の影響や風評被害等により、先月31日時点で少なくとも18万人泊以上の宿泊キャンセルが生じるなど、大きな影響を受けております。
これを踏まえ、速やかに県の観光サイト等において県内の宿泊施設・観光施設が通常通り営業していることを情報発信するとともに、先月7日には、県民に向けて県内宿泊施設・観光施設の利用を呼びかけました。
先月19日には、私自身が上京して観光庁など関係省庁等を訪問し、地震による本県への影響を伝え、広域交通・物流ネットワークの早期完全復旧や観光・地域経済に対する国の支援などを要望しました。
先月27日には、国において、観光業界を支えるための「九州ふっこう応援割」などを盛り込んだ「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」が決定され、翌28日には、「九州ふっこう応援割」について本県の補助率が熊本県と同等の6割、交付限度額が約32億円であることが示されました。
県としては、国の支援内容を踏まえ、速やかに必要な対応を講じてまいりたいと考えております。
また、国の支援に先行して、今回の地震により失われた旅行需要の早期回復を図るため、旅行費用の一部を助成する県独自の支援を大型連休であるシルバーウィーク前に開始したいと考えており、必要な経費を今回の補正予算に計上しております。
さらに、新幹線利用と県内宿泊を組み合わせた旅行商品の販売を行うインバウンド誘客促進特別事業については、熊本地震の発生による九州新幹線の運行取りやめにより事業の開始を見合わせていましたが、今月18日の全線運転再開に向け、今月中旬頃から同事業を開始することとしました。
今回の熊本地震への対応として、県独自の需要喚起策と国の「九州ふっこう応援割」に加え、本事業を実施することで、旅行需要喚起の更なる後押しになるものと考えております。

さて、我が国経済は、緩やかに回復しているものの、中東情勢や自然災害の影響を注視する必要があります。
先行きについても、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、中東情勢や自然災害の影響を引き続き注視する必要があります。
また、金融資本市場の変動の影響などに注意する必要があります。
県内経済は、緩やかに回復しておりますが、今後の円安や海外情勢の動向に加え、熊本地震の影響に留意する必要があります。

中東情勢については、依然として、予断を許さない状況が続いております。
国においては、各省庁が連携して、石油製品・関連製品を含む重要物資の安定供給確保のための対応を行っております。
県内の事業者等からは、燃料や石油由来資材等の入手困難な状況が改善されつつあるとの声がある一方で、依然として、石油由来資材等の価格高騰が生じているとの声が聞こえております。
県としては、引き続き、各分野における中東情勢の影響について、迅速な情報収集に努め、国に対して本県の実情を伝え、対応を要請してまいりたいと考えております。
中東情勢の影響等による物価高騰への対応については、これまで計上した各種事業を効果的に展開することにより、生活者や事業者の負担軽減に努めており、今回の補正予算においても、県内中小企業の生産性向上の取組への支援を拡充するための経費等を計上しております。
今後も、物価や景気の動向を踏まえ、必要な対応を講じてまいりたいと考えております。

給付付き税額控除や消費税減税を含めた「社会保障と税の一体改革」については、これまで「社会保障国民会議」において議論が進められ、7月29日には「中間とりまとめ」が行われました。
これを踏まえ、先月5日には、中低所得の現役勤労者の税・社会保険料の負担軽減を図ることを目的とした「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針が閣議決定されました。
同方針においては、「所得に連動したきめ細かな給付」を令和11年度に導入することとされ、導入までの2年間に限った経過措置として、令和9年4月1日から、「飲食料品に係る消費税率」を1%とするとともに、消費税1%相当分の範囲内で「所得に連動したきめ細かな給付」を先行導入することとされました。
先月10日には、制度の導入に向けた国と地方の協議が行われ、国からは、新たな給付制度について地方にも一定の財政負担を求めるとともに、対象者把握や給付額算定などの給付事務を市町村において実施する方針が示されました。
新たな給付制度に係る地方負担や、約4割が地方の財源となっている消費税の税率引下げについては、地方の財政運営に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。
また、制度の実施に当たっては、対象者の受給意思や口座情報の確認、外部からの問合せへの対応など実施主体の事務負担が大きく、市町村が実施する場合、他の業務にも大きな影響を及ぼすことも懸念されます。
制度の導入に当たっては、国に対して、地方の財政運営に支障が生じないよう、国の責任において財源措置を講じるとともに、実施主体の事務負担に十分配慮したシンプルかつ効率的な制度とするよう、引き続き、全国知事会や県開発促進協議会等を通じて要請してまいりたいと考えております。

本格的な人口減少や少子高齢化の進行、輸入物価や人件費の上昇等を背景とした物価の高騰、国際情勢の不確実性の高まり、生成AIの急速な発展や普及等に伴うデジタル化の進展、世界的なカーボンニュートラルの要請など、昨今の社会経済情勢は大きく変化しております。
私としては、これらに的確に対応しつつ、本県の基幹産業である農林水産業、観光関連産業など鹿児島の「稼ぐ力」の向上、地域や各種産業を支える人材育成、結婚・妊娠・出産・子育てしやすい環境の整備や高齢者が健やかで生きがいが持てる社会の形成など、「かごしま未来創造ビジョン」に掲げた各般の施策に積極的に取り組むことにより、「誰もが安心して暮らし、活躍できる鹿児島」を目指してまいりたいと考えております。
今後とも、「県民の皆様と一緒に鹿児島の今と未来をつくる」ということを基本として、「誠実に」、「着実に」県政の推進に全力を挙げて取り組んでまいります。

次に、最近の県政の展開の中で主な事項について御報告申し上げます。

(誰もが個性と能力を発揮し活躍できる社会の実現)
一方又は双方が性的マイノリティである2人を人生のパートナーとして自治体が証明するパートナーシップ制度については、令和7年3月に改定した「県人権教育・啓発基本計画」において、他自治体の例も参考に、県民意識の変化等を注視しながら、本県における在り方を検討することとしております。
他自治体では、全国の都道府県のうち30都府県が、本県の市町村のうち13市町が導入しており、証明を受けた方が家族であることを前提とした行政サービスや民間サービスを利用するために活用されております。
県においては、本年6月から7月にかけて、本県における制度導入について関係者等への調査を実施しました。
性的マイノリティの方々を対象に実施した調査では、県下全域での制度導入を望む声を頂きました。
県民意識調査では、制度の意義などについての解説を読んでいただいた上で制度導入に係る意見を伺い、6割を超える方から前向きな御意見を頂きました。
また、県内市町村を対象に実施した調査では、6割の市町村が制度導入に賛成し、反対する意見はありませんでした。
これらの調査結果等を踏まえ、先月31日に開催した人権尊重の社会づくり審議会において、御審議いただいた結果、制度を導入することが適当との答申を頂きました。
県としては、調査結果や審議会の答申を踏まえ、性的マイノリティの方が日常生活で直面する困難の軽減に資するため、パートナーシップ制度の導入に向けて検討を進めてまいります。

(結婚、妊娠・出産、子育ての希望がかなう社会の実現)
保育環境の充実については、保護者の就労要件を問わず月一定時間の利用可能枠の中で柔軟に保育所等を利用できる「こども誰でも通園制度」が本年4月から本格実施され、保育人材の一層の確保が必要となっております。
このような状況を踏まえ、本県においては、今年度から、実技試験に代えて実技講習を受講することで資格を得ることができる「地域限定保育士制度」を新たに導入することとしました。
7月10日から23日にかけて同資格の受験申込を受け付け、213名から申請がありました。
来月24、25日に筆記試験を実施し、12月には筆記試験の合格者に対する保育実技講習会を開催することとしております。
県としては、引き続き、地域限定保育士を含む保育人材の確保に向けた取組を進めてまいります。

(健康で長生きできる社会の実現と良質な医療・介護の確保)
地域の医療提供体制の将来のあるべき姿を示す地域医療構想については、人口減少等が更に進む2040年とその先を見据えた新たな構想を策定することとしております。
7月3日には、医師会などの医療関係者で構成する県地域医療構想調整会議において、検討体制や今後の進め方について協議を行いました。
検討体制については、同会議の構成員に薬剤師会や看護協会、介護関係者等の関係者を加えた「新たな地域医療構想検討委員会」を設置して検討を進めることとしました。
また、今後の進め方については、令和8年度から令和9年度に現状・課題の把握とその分析、課題を踏まえた対応策や取組の方向性等の検討を行い、令和10年度には新たな地域医療構想を策定することとしました。
今後とも、県内全ての地域・世代の患者が適切に医療・介護を受けながら生活し、同時に医療従事者も持続可能な働き方を確保できる体制の構築に向けて検討を進めてまいります。

(地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興)
県立短期大学については、昨年度、教育内容の更なる充実や企業・大学等との連携など、魅力ある県立短期大学づくりに向けた取組方針を取りまとめました。
この方針に基づき、教育内容の充実については、グループワークやプレゼンテーションなど学生が能動的に授業に参加するアクティブ・ラーニングの手法を9割以上の科目に導入しております。
現在、可動式の机・イスや大型ディスプレイ、英語学習支援システム等を備えた、アクティブ・ラーニングに適した教室の整備を進めており、10月からの講義で活用を予定しております。
また、企業と連携した就職支援を進めるため、今年度から新たにキャリア支援員を2名配置し、学生への個別面談や面接指導、県内企業訪問等を実施しているほか、就職支援システムを新たに導入し、県内企業の求人情報の閲覧や企業説明会への参加申込み、キャリア相談予約等に活用しております。
引き続き、魅力ある県立短期大学づくりに向けた取組を着実に進めてまいります。

「県立高校の将来ビジョン」については、県教育委員会において、「県立高校の将来ビジョン検討委員会」からの答申や国における「高校教育改革に関する基本方針」を踏まえ、今年度中の策定に向けて検討を進めております。
同ビジョンの策定に当たり、7月1日から17日にかけて、高等学校教育に対するニーズ等を把握するため、県内の国公立中学校等及び公立高等学校の生徒を対象とした調査を行いました。
本調査結果も踏まえ、「生徒一人一人の学びの充実」、「生徒一人一人の学びを支える教育環境の構築」を柱とした「県立高校の将来ビジョン(素案)」を取りまとめました。
今後、県議会で御論議いただいた上で、地区説明会などを通じて市町村や学校関係者、生徒、教員などからも広く意見を伺いながら、検討を進めてまいります。

また、専門高校の機能強化・高度化などの取組を国が支援する「産業イノベーション人材育成等に資する高等学校等教育改革促進事業」について、本県から申請した4校の取組のうち、鹿屋農業高校と川内高校の取組が採択されました。
鹿屋農業高校においては、スマート農業などの技術を活用して地域産業を牽引できる農業経営者の育成、川内高校においては、幅広い教養と科学的思考力を備え、経済・社会の発展に貢献できる人材の育成に向けた取組を進めることとしており、今回の補正予算に必要な経費を計上しております。
採択に至らなかった加治木工業高校と開陽高校の取組については、国から示された改善点を踏まえて事業計画を精査し、先月追加公募に申請しました。
今後とも、国の支援策の活用も図りながら、高校教育の充実に取り組んでまいります。

スポーツ・コンベンションセンターについては、基本設計を進めており、現在、設計者とともに、メインアリーナ、サブアリーナ、武道場、弓道場などの配置や利用者動線等について、検討を行っております。
併せて、設計者から示された検討中の内容について、コンストラクション・マネジメント事業者とともに、仕様書を十分踏まえた内容になっているか、よりコストを抑えた仕様となっているかの検証等を行っております。
今後とも、設計者及びコンストラクション・マネジメント事業者としっかりと意思疎通を図りながら、コスト面等にも配慮しつつ、基本構想に沿って、設計を進めてまいります。
また、県民の皆様から意見をお聞きし、併せて情報発信を行う機会として、鹿児島市において2回のワークショップを開催し、第1回は32名、第2回は小中学生を含め38名の方に参加いただきました。
ワークショップに参加された方からは、「スポーツやイベントだけではなく、普段から使われる施設になってほしい」「コンサート使用の場合の搬入口、楽屋の場所などの動線をしっかり考えた設計にしてほしい」「いろいろな遊びができる体育館になればよい」など、様々な御意見をいただきました。
ワークショップについては、設計期間中に10数回にわたり開催することとしており、第3回を、来月12日に「施設に期待する役割は何か考えよう」をテーマとして鹿児島市で開催することとしております。
ワークショップで頂いた御意見については、設計や施設の運営方法等の参考としてまいります。
県としては、引き続き県議会や県民の皆様へ丁寧に説明を行いながら、スポーツ・コンベンションセンターの整備に向けた取組を着実に進めてまいります。

サッカー等スタジアムの整備については、平成28年10月に鹿児島市長がマニフェストに掲げ、これを受けて鹿児島市において主体的に検討を開始したものと認識しております。
平成31年1月の県・市意見交換会において、鹿児島市からの提案を受けて「サッカー等スタジアムの整備に当たっては、今後とも、整備場所の選定を含め、県と市が連携を図りながら、実現に向けてオール鹿児島での取組を進めていくこととする」との合意がなされ、市が令和6年2月に北ふ頭での検討を白紙に戻して以降、県としては、市とともに新たな候補地を検討してまいりました。
令和7年8月には、鹿児島市から「鴨池庭球場敷地についても同施設を文化公園へ移設することができれば候補地になり得るのではないか」との提案がありました。
同年11月に開催された県・市意見交換会においては、鹿児島市からサンロイヤルホテル敷地等と鴨池庭球場敷地がスタジアム候補地となり得るか比較・検討したいとの提案があり、市が調査することについて、県・市で確認しました。
その後、鹿児島市においてスタジアム候補地調査を実施し、先月24日に開催された鹿児島市議会産業観光企業委員会において、「今回の候補地調査業務における費用面、時間軸での比較検討結果や、6月議会での論議、関係団体との意見交換の状況等を総合的に勘案した結果、県立鴨池庭球場敷地等を候補地として検討を進めることとする」との鹿児島市の方針が示されました。
今後、ホームタウンである鹿児島市において、市議会での御論議を経て、考え方を整理され、その上で、県にも説明があるものと考えております。
県としては、同市の説明や県議会での御論議を踏まえ、今後の対応を検討してまいりたいと考えております。

鹿児島県国際戦略において、「人的・物的交流の構築を図る国・地域」に位置づけているインドとの交流については、先月25日に駐日インド大使館において、本県とインドの相互理解を深めるため「日印パートナーシップ:鹿児島」(鹿児島DAY)を開催しました。
「鹿児島DAY」には、インド側からは駐日インド大使館首席公使や同国政府関係者、経済・文化の関係者など、本県からは県議会議長や県選出の国会議員、県内関係事業者など、合わせて約170名が参加しました。
この中で、インド側は同国への企業進出等に関するプレゼンテーションや食品のブース出展などを、本県は多彩で豊富な食材など本県の魅力をPRするプレゼンテーションやインド人材を受け入れている県内企業のプレゼンテーション、県産品等のブース出展などを行い、相互の理解を深めることができました。
来月には、今後の人的・物的交流の構築を図るため、私自身が同国を訪問し、優秀な人材を輩出する大学や人材送り出し機関との意見交換、日本食レストランでのトップセールス、県産品の流通調査等を行うこととしております。
県としては、今後とも、国際情勢等を注視しつつ、「鹿児島県国際戦略」に基づき、県産品の輸出拡大や外国人材の安定確保などの国際関連施策を展開してまいります。

(脱炭素社会の実現と豊かな自然との共生)
全国植樹祭については、先月6日に、令和11年の本県開催が正式に決定しました。
今後、学識経験者や林業・商工業・観光業など各分野の代表者で構成する実行委員会を設立し、同委員会において、式典等の実施や会場の整備などの大会運営に関する基本計画を策定することとしております。
県としては、全国植樹祭の開催により、森林の重要性や木材利用の意義に対する理解が深まり、森林を全ての県民で守り育てる意識の醸成が図られるものと考えております。
引き続き、関係者と一体となって開催に向けた準備を進めてまいります。

奄美の世界自然遺産については、登録5周年を迎えた7月26日に、沖縄県那覇市において、国や沖縄県などと連携して「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」世界自然遺産登録5周年記念シンポジウムを開催し、私も出席しました。
シンポジウムでは、トークセッションやパネルディスカッションを通じて、遺産の価値や意義を再認識するとともに、各地域におけるこれまでの取組成果や今後の課題を関係者と共有し、今後何をすべきかを考える貴重な機会となりました。
併せて、関係市町村と連携して奄美大島、徳之島等の物産の展示・販売や、観光のPRを行いました。
御来場の方には、豊かな自然をはじめとする奄美大島・徳之島の魅力を感じていただけたものと考えております。
引き続き、世界自然遺産の保全と利用の両立に向けた取組を行うとともに、世界自然遺産をはじめとした奄美の魅力を情報発信してまいります。

(安心・安全な県民生活の実現)
先月の台風第13号・台風第18号、今月上旬の台風第24号の接近などにより、道路や住家、農作物などに被害が生じました。
特に、今月4日からの台風第24号及び前線による大雨では、5日早朝に県内初のレベル5土砂災害特別警報が屋久島町に発表され、大きな被害を受けるおそれが生じたことから、県において、同町に災害救助法を適用し、町と連携の上、飲料水の供給などの応急救助を実施しました。
また、県管理道路等の被災箇所については、県民生活に支障が生じないよう、直ちに崩土除去等の応急対策を行いました。
しかしながら、屋久島町内の県道2路線については、法面崩壊等により複数箇所で被災しており、大規模な被害を受けた箇所もあるため、復旧には時間を要するものと考えております。
引き続き、関係機関と連携し、被災箇所の一日も早い復旧等に向けて取り組んでまいります。
これからも、台風が発生しやすい時期が続きます。
県民の皆様におかれましても、日頃から危険箇所や避難場所、避難経路を確認し、災害時には早めの避難に心がけていただくなど、備えに万全を期していただくようお願い申し上げます。
県としては、引き続き、台風などへの対応を含め、災害に強い県土づくりと防災対策の充実に努め、県民生活の安全を確保してまいりたいと考えております。

川内原発については、昨年10月24日に、九州電力から、原子力規制委員会に対し、使用済燃料乾式貯蔵施設の設置に係る原子炉設置変更許可申請が、県及び薩摩川内市に対して、「川内原子力発電所に関する安全協定」に基づく事前協議書が提出されました。
7月29日に開催した県原子力安全・避難計画等防災専門委員会において、規制委員会での乾式貯蔵施設の設置に関する審査状況について九州電力から説明いただき、委員から九州電力に対して、乾式貯蔵施設周辺での斜面の崩壊による施設への影響や施設の火災防護対策・耐震性等について様々な意見や助言がありました。
今後、規制委員会の審査結果が出た際には、県専門委員会において、規制委員会から説明いただいた上で技術的見地から御論議いただき、その結果を意見書の形で取りまとめて県に提出していただきたいと考えております。
県としては、九州電力からの事前協議について、国の審査結果や県専門委員会の御意見も踏まえて対応を検討してまいります。
先月20日には、九州電力から、ホールディングス体制への移行について報告いただきました。
私からは、ホールディングス体制への移行後も、原子力安全の取組に引き続き万全を期すとともに、県民の一層の信頼を確保するための更なる取組として、純粋持株会社となるキューデンホールディングスも「川内原子力発電所に関する安全協定」に加わることについて検討いただくことなどを要請しました。
九州電力からは、ホールディングス体制への移行後も地域の皆様の一層の安全・安心の確保を経営の最重要課題として、グループ一丸となって取り組んでいく旨の回答がありました。
また、キューデンホールディングスが安全協定に加わることについても、薩摩川内市の意見も伺いながら検討する旨の回答がありました。
今後とも、原発の立地県として、常に事故の発生を念頭に置き、県民の生命と暮らしを守る観点から、川内原発の安全対策・防災対策の充実・強化に取り組んでまいります。

馬毛島における自衛隊施設の整備等については、馬毛島島内において、7月4日と27日に、相次いで、作業員が負傷する事故が発生しました。
これらの事故も含め、これまでに工事中の事故が16件発生していることから、県から国に対し、原因究明と再発防止にしっかりと取り組み、工事等における安全確保に万全を期すことについて、改めて申入れを行いました。
県としては、今後とも、地元市町と緊密に連携を図りながら、住民の安心・安全が確保され、また、環境保全措置等が適切に講じられるよう、国に対応を求めるなど、しっかりと取り組んでまいります。

総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラの整備については、自衛隊・海上保安庁がインフラ管理者との間で「円滑な利用に関する枠組み」を設ける特定利用空港・港湾に関して、7月17日に、国から本県管理の6空港・4港湾を追加したいとの説明がありました。
県としては、地域に不安や懸念が生じることがないよう、国に対して、まずは、地元市町へ特定利用空港・港湾の制度概要や選定理由などについて丁寧な説明を行うよう求め、国は先月20日から地元市町への説明を行っております。
県としては、地元市町に対する国の説明が終了した後、地元市町の意見を伺い、対応を検討してまいります。

(快適な生活環境の向上と世界につながる県土の創造)
北薩横断道路の北薩トンネルについては、昨年11月末に水抜き工を完了し、その後、崩落により緩んだトンネル周辺の地盤改良を進めてきました。
7月には、地盤改良工事が進捗し、被災箇所付近の安全が確保されたことから、トンネル本体の復旧工事に着手しました。引き続き、早期復旧に向けて取り組んでまいります。

鹿児島空港国際線については、来月25日から、新たに、本県と釜山を結ぶエアプサンによる定期便が週3便就航することとなりました。
釜山からの定期便運航は初となることから、新たなインバウンド需要を取り込む好機であり、地域経済の活性化に繋がることと期待しております。
また、釜山には観光・レジャーなどを楽しめる場所が多くあることから、県民の皆様にも利用していただきたいと考えております。
このほか、大韓航空によるソウル線が今月21日に週3便から週7便に増便され、来月25日から12月16日までの期間は週11便に増便されます。
加えて、イースター航空及びチェジュ航空によるソウル線が来月25日から週7便で再開されます。
本県と韓国を結ぶ国際線については、冬季の需要が多い一方で、夏季には需要が伸び悩み、運航便数が減少する傾向にあります。
このため、航空会社が来年の夏ダイヤの運航に向けた検討を始める時期を捉え、先月11日から13日にかけて、私自身が韓国を訪問し、航空会社等に対して、夏の鹿児島の魅力を伝え、夏ダイヤも含めた通年での運航などについて要望を行いました。
引き続き、現在運休中の香港線や上海線についても運航会社に対して早期再開を働きかけるとともに、就航路線の安定的運航や新規就航等に向けて、イン・アウト双方の一層の利用促進を図り、国際線の維持・拡充に取り組んでまいります。

鹿児島港本港区エリア一帯の利活用については、3月30日から行っていた北ふ頭エリア等の利活用に係る事業者公募について、1者から応募がありました。
これを受け、今月2日には、「北ふ頭エリア等利活用事業者提案評価委員会」を開催し、事業者からの提案内容について評価いただき、「三菱倉庫株式会社」を代表として同社と「南国殖産株式会社」からなる企業グループが最優秀提案者として選定されました。
県としては、同委員会における選定結果について、議会で御論議いただいた上で、事業予定者を決定したいと考えております。
ウォーターフロントパークエリアの利活用については、鹿児島港本港区エリアコンセプトプランにおいて同エリアが「本港区の賑わいの核となる空間」とされていることから、本港区エリアまちづくり懇談会においては、以前から利活用に向けた早期の取組を求める声がありました。
一方で、昨年度の民間事業者へのサウンディング調査において、「スポーツ・コンベンションセンターの今後の設計プラン等に影響を受けるため、現時点での利活用の検討が難しい」など事業への参入に慎重な意見がありました。
その後、北ふ頭エリア等の利活用に向けた公募を開始したところ、民間事業者から、「北ふ頭エリア等の利活用について動きがあることから、ウォーターフロントパークエリアの事業への参入を検討したい。」「人件費や物価高騰を踏まえ、できる限り早く事業に着手したい。」など、参入に前向きな意見が出てきました。
スポーツ・コンベンションセンターの整備については設計を踏まえて県議会において御論議いただくこととしておりますが、このような民間事業者等の声を踏まえ、ウォーターフロントパークエリアについて、隣接するドルフィンポート跡地へのスポーツ・コンベンションセンターの整備の有無に関わらず、十分な賑わいが創出されるとともに、整備が実現した際には相乗効果により更なる賑わい創出ができる利活用を目指して、利活用事業者の公募に向けた検討を進めることとし、今回の補正予算に必要な経費を計上しております。
県としては、引き続き、鹿児島港本港区エリアまちづくり懇談会における御意見等を参考に、県議会での御論議も踏まえ、エリアコンセプトプランの具体化に向けた取組を着実に進めてまいります。

(多様で魅力ある奄美・離島の振興)
離島の振興については、7月8日に有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法の改正法が成立しました。
関係国会議員、県議会及び関係府省の皆様方のこれまでの御尽力に心から感謝申し上げます。
今回の改正法は、法律期限の10年間延長に加えて、特定有人国境離島地域関係都道県協議会から要望していた「滞在型観光の促進」が新たに配慮規定として追加されるなど、特定有人国境離島地域の振興・発展を図る上で、大変意義深いものと考えております。
また、離島航路については、老朽化した船舶の更新費用の高騰が全国的な課題となっており、先月7日に、同様の課題を有する新潟県、長崎県等と連携し、国等に対し、離島航路の船舶老朽化や更新費用高騰の現状などを伝え、有人国境離島航路における民間事業者の船舶更新に対する新たな国の支援制度の創設等について要望を行いました。
先月末に公表された国の令和9年度予算概算要求においては、関係都道県協議会から要望していた雇用機会拡充事業における制度の拡充などに要する経費が新たに盛り込まれ、特定有人国境離島地域社会維持推進交付金の要求額が大幅に増額されました。
加えて、特定有人国境離島地域等に係る船舶建造への新たな支援に要する経費も盛り込まれました。
県としては、国の来年度予算編成に向けた検討状況を注視してまいりたいと考えております。
引き続き、改正法等に基づく国の支援も活用しながら、関係市町村とも連携して各種施策を展開し、本県の特定有人国境離島地域等の一層の振興・発展に努めてまいります。

(農林水産業の「稼ぐ力」の向上)
県産農林水産物の輸出については、令和7年度の輸出額が対前年度比約24パーセント増の約584億円となり、平成23年度の公表開始以降の最高額を5年連続で更新するとともに、単年度の増加額も約113億円と過去最大となりました。
これまで官民一体で取り組んできた成果として、海外市場において、本県の安心・安全で良質な農林水産物の魅力が着実に浸透してきているものと考えております。
一方で、国際貿易の不確実性が高まっている中、今後、県産品の更なる輸出拡大を図るためには、輸出先・品目の多角化を進めることが重要であると考えております。
このため、経済状況や人口等を踏まえた市場としての成長性、輸入規制の状況等を考慮して、有望な輸出先の一つと考えられる「中東」及び「マレーシア」について、昨年度、新たな市場開拓に必要な情報についての調査を実施しました。
この中で、マレーシアについては、購買力が伸びる成長市場であること、ASEAN市場のハブとしての戦略価値が高いことなどの調査結果が得られており、輸出拡大に向けて、重点的に開拓すべき有望市場の一つとしました。
このような中、駐マレーシア日本国大使から、大使公邸での県産品PRレセプションの開催について提案を頂きました。
この機会を活かし、本県の魅力や県産品を効果的に発信するとともに、現地関係者等との人的ネットワークを構築して県産品の販路拡大や交流促進につなげるため、在マレーシア日本国大使館との共催による県産品PRレセプションを含むトップセールスを実施することとし、今回の補正予算に必要な経費を計上しております。
また、東部や中南部への販路拡大を進めている米国について、4月に実施したトップセールスで得られた人的ネットワークを通じて、飲食店や大手小売店、外食産業等のオーナーなどが多く集まる、米国南西部最大級の外食産業展示会「テキサスレストランショー」への鹿児島県ブース出展について提案を頂きました。
現地関係者からの支援を得て、7月の同展示会に本県ブースを出展し、鹿児島和牛やお茶、黒酢、鰹節、焼酎などの食材をPRしました。
本県ブースは、主催者からも驚かれるほどのにぎわいを見せ、多くの方に日本有数の食の宝庫である鹿児島県を知っていただく機会となりました。
さらに、米国における人的ネットワークを通じて、米国を代表する料理教育機関であるカリナリー・インスティチュート・オブ・アメリカが主催するイベントへの参加についても提案を頂きました。
11月に開催される同イベントは、アジア食文化をテーマとして全米で活躍するシェフや飲食関係者等が一堂に会するものであり、「日本といえば和牛、和牛といえば鹿児島」という認知の確立に向けたPRを行う貴重な機会であると考えております。
このため、米国における県産品の認知度向上や新たな販路の開拓につなげるため、同イベントに参加して「鹿児島和牛」の魅力等を伝えるとともに、新たな人的ネットワークの構築等に向けたトップセールスを行うこととし、必要な経費を今回の補正予算に計上しております。
また、来年5月に、日本とテキサス州の間における経済連携強化等を図る目的で日本・テキサス経済サミットが開催されます。
同サミットを主催する「米日カウンシル」は、日米関係の強化等を目的に日米の政財界関係者などで構成される非営利団体であり、来月14日・15日に、同団体が主催する交流会とシンポジウムが東京において開催されます。
交流会等には同サミットの関係者が参加することとなっており、この機会を活かし、東京で開催される交流会等に参加して、サミット関係者との関係構築を図りたいと考えております。
引き続き、県産品の更なる輸出拡大に向け、販路開拓に取り組んでまいります。

本年中を目途に策定することとしている「かごしま茶振興ビジョン(仮称)」については、6月から7月にかけて行った生産者への聞き取り調査等の結果を踏まえ、担い手確保・育成による生産基盤の強化や抹茶需要の高まりを踏まえた茶生産の推進などを盛り込んだ骨子案を作成しました。
先月27日には、第2回検討委員会を開催して、その内容について協議を行いました。
委員からは「担い手となる人材の確保が非常に重要である。」「国内外における有機栽培茶の需要の高まりなど、バイヤーや消費者の目線を意識して、「かごしま茶」の更なる品質向上を図るべきである。」などの御意見を頂きました。
検討委員会における議論を踏まえ、県議会での御論議も頂きながら、引き続き、ビジョンの策定に向けて検討を進めてまいります。

令和2年3月に米国から米国産一般流通用生鮮ばれいしょの輸入解禁要請があり、国は対応を検討しております。
他国から植物の輸入解禁要請があった場合、国において、国際植物防疫条約等を踏まえ、国内農業に被害を及ぼすおそれのある病害虫の特定や、病害虫ごとに侵入を防ぐための管理が可能であるかなどについて科学的な検討を行うこととなっております。
7月7日の参議院農林水産委員会において、本要請に関して国内農業に被害を及ぼすおそれがある病害虫の特定を終えつつあることが明らかになりました。
このため、7月10日に、私自身が農林水産省を訪問し、「米国との協議に当たっては、国内未発生の病害虫が国内に侵入しないことが科学的に立証されない限り、断固たる姿勢で、これに応じないこと」や、「手続の仕組みや検討状況を生産者に丁寧に説明すること」を要望しました。
国からは、「病害虫が侵入しないことを科学的に確認できることが大前提である」、「関係者に対して丁寧な説明を行っていきたい」との回答がありました。
今月3日に、国は鹿児島市において主要産地説明会を開催し、本県農業団体に対して、国内農業に被害を及ぼすおそれがある病害虫を21種特定したことなどについて説明を行いました。
また、18日には全国の関係者を対象に全国説明会を行うと聞いております。
ばれいしょは、令和6年の本県生産量が約8万2千トン、令和6年の産出額が約129億円となっており、本県の重要な基幹作物であります。
県としては、引き続き、国の検討状況等を注視しつつ、県内の農業団体や生産者の意見を伺いながら、適切に対応してまいります。

本年6月に八代海において発生した赤潮により、養殖ブリやカンパチ等に約103万尾、約24億円の漁業被害が発生しました。
被害にあわれた養殖業者の皆様に対して、心からお見舞い申し上げます。
7月10日には、熊本県と合同で、鈴木農林水産大臣に対し、事業継続や経営安定、赤潮被害低減に向けた支援などの赤潮被害対策について要望を行いました。
大臣からは、「最大限努力する。どのようなことができるか早急に検討していきたい。」との回答がありました。
引き続き、同様の被害を受けた熊本県と連携して、赤潮被害対策の予算化に向けて、国と協議を行ってまいりたいと考えております。
また、県としては、地元の漁業協同組合等が行うへい死魚の回収や埋設処理等に係る費用負担の軽減を図ることとし、今回の補正予算に必要な経費を計上しております。
引き続き、国と連携しながら、養殖業の経営安定や安心・安全な水産物の安定供給が図られるよう、取り組んでまいります。

(観光の「稼ぐ力」の向上)
NHK連続テレビ小説については、令和9年秋からの放映に向けて、与論島を舞台とする「なぎさの進化論」の制作が決まりました。
本作は、平成14年の「まんてん」以来、25年振りに鹿児島が舞台となります。
また、連続テレビ小説として初めて獣医師がヒロインとなっております。
ドラマを通じて、離島の有する特色ある伝統や文化、自然などをはじめとする本県の魅力が全国の方々に伝わり、本県の観光振興につながることを期待しております。
併せて、獣医師の魅力が伝わることで獣医師を目指す方が増え、本県の畜産業の振興にもつながることを期待しております。

(企業の「稼ぐ力」の向上)
地方創生の推進については、国は、地方から日本を成長軌道に押し上げていくため、7月21日に、強い地域経済の構築に重点を置いた「地域未来戦略」を新たに策定しました。
同戦略においては、「戦略分野に関連する産業、地域を牽引する産業、地場産業の育成への地域主導の挑戦に対して、国が一歩前に出て積極的な支援を行う」こととされております。
具体的には、特定の産業分野の企業等の集積や農林水産・食品、観光分野の企業等における地域資源の付加価値向上や販路拡大などの取組を盛り込んだ地域産業成長プランを自治体が策定し、同プランに基づく取組について、国が支援することとされております。
このような動きを踏まえ、本県においても、本県が有する「ポテンシャル」である、お茶や和牛、ブリ、本格焼酎など、13の産業分野について「地域産業成長プラン」を策定することとし、現在、その内容について国と協議を行っております。
そのうち、茶関連産業分野に関するプランについて、先月28日に開催された関係副大臣等会議において、生産から加工、販売、輸出までを県内で担うサプライチェーンへ転換することで、県内で生産したお茶の付加価値を地元に残し、茶産業の持続的な発展につなげていくとの県の考えを説明しました。
今後、国の支援等も活用して同プランに基づく施策を推進することで、鹿児島の「稼ぐ力」の向上を図ってまいります。

AIデータセンターについては、薩摩川内市等と連携して誘致に努めてまいりました。
こうした中、7月18日に、本県を立会人として凱信数基株式会社と薩摩川内市との間で立地協定が締結され、薩摩川内市サーキュラーパーク九州内に同社が運営するデータセンターが立地することとなりました。
今回立地するデータセンターは国内最大級のものであり、県内にデータセンターの運営や管理、部材の供給などを行う産業の集積が見込まれます。
また、AIを活用した産業の集積も期待されます。
本県は、多くの離島・中山間地域を有し、防災・医療・教育などAIで解決すべき地域の課題を数多く抱えており、そのような課題解決の実証フィールドに適した地域であると考えております。
実証フィールドを提供することにより、AIを活用する企業が参画し、AIによる本県の地域課題の解決が図られるものと考えております。
また、本年6月に設置した「かごしま地域DX推進ラボ」においても、産官学金が連携して、県内のAI普及支援等に取り組んでおります。
このようなことを踏まえ、「かごしま地域DX推進ラボ」を拡充して本県におけるAIによる社会課題の解決に向けた取組を進めることとし、今回の補正予算に必要な経費を計上しております。
引き続き、同データセンターの早期操業開始や関連産業の集積に向け、取り組んでまいります。

本県の最低賃金については、先月26日に開催された鹿児島地方最低賃金審議会において、現行の1,026円から64円引き上げ、1,090円とする答申がなされました。
賃金の引き上げは、物価上昇が継続する中で、労働者の生活水準を維持・向上させるために重要であると考えております。
また、人材の県外への流出防止や消費拡大による景気の好循環に繋がることも期待されます。
県では、県内事業者の賃上げ環境整備に向けて、事業者が行う生産性向上や販路拡大の取組への支援などに取り組んでおります。
引き続き、県内事業者の状況を注視しつつ、必要な対応を講じてまいりたいと考えております。

中小企業等の円滑な価格転嫁の促進については、今月が「価格交渉促進月間」となることから、これに合わせ、県政かわら版や新聞広告などによる広報を行うとともに、価格交渉のノウハウや原価計算の手法などを学ぶための事業者向けセミナーを開催することとしております。
このような取組を進め、円滑な価格転嫁に向けて更なる機運の醸成を図るとともに、金融機関等に設置している価格転嫁サポーターと連携しながら、価格転嫁を必要とする事業者へのきめ細やかな支援を行ってまいります。

(多彩なキャリアをデザインできる働き方の創出)
カスタマーハラスメント対策については、来月1日に改正労働施策総合推進法が施行され、カスハラ防止のために必要な措置を講じることが事業主の義務となります。
県では、県内企業のカスハラ対策を促進するため、事業者を対象にカスハラ対策を実践的に学ぶためのセミナーや個別相談会を県内3地域で開催しました。
引き続き、鹿児島労働局や経済・労働団体等とも連携して周知・啓発などに取り組み、県内企業の対策の促進に努めてまいります。

(持続可能な行財政運営)
公文書の管理については、公文書等の管理に関する条例に基づき、特定歴史公文書として保存すべき公文書の選別作業を進めており、これまでに420冊を選定しました。
また、県民の皆様がこれらの特定歴史公文書を利用しやすくなるよう、今月1日に県庁2階の県政情報センターに鹿児島県公文書センターを設置しました。
引き続き、特定歴史公文書として保存すべき公文書の選別作業を進め、県民の皆様の利用に供してまいります。

地域振興局・支庁庁舎の再整備については、南薩地域振興局庁舎について、令和10年度初め頃の供用開始に向けて、現在、建設予定地内にある旧保健看護学校の解体工事を行っており、来年1月に、新たな庁舎の建設工事に着手することとしております。
大島支庁庁舎について、令和12年度末頃までの再整備に向けて、先月28日に、本庁舎の位置や駐在機関等の在り方などを取りまとめた「大島支庁庁舎再整備方針」を公表しました。
本年度中に、新庁舎に導入する機能や施設計画、事業スケジュールなどを盛り込んだ基本計画を策定する予定としております。
引き続き、地域振興局・支庁庁舎の再整備について、着実かつ計画的に取組を進めてまいります。

「知事とのふれあい対話」については、先月2日に、「農業の『稼ぐ力』の向上について」をテーマとして、霧島市と姶良市の皆様と意見交換を行い、新規就農者支援や有機農業の推進、6次産業化や農産物のPR・販路拡大などについての御意見を頂きました。
また、22日には奄美市、大和村、龍郷町の皆様と、23日には宇検村、瀬戸内町の皆様と、「奄美大島における人口減少対策」をテーマとして意見交換を行い、郷土教育の推進、教育民泊・旅行への支援、住宅不足への対応、また、移住促進につながる情報及び地域の魅力発信などについて御意見を頂きました。
来月18日には、「農畜産業の『稼ぐ力』の向上について」をテーマとして、曽於市、志布志市の皆様との意見交換を開催することとしております。
今後も、県内各地域において順次開催し、県民との対話を通じて、県民の皆様の声を県政に反映するとともに、透明で開かれた県政運営を行ってまいります。

県議会の皆様方をはじめ、県民の皆様方の御理解と一層の御支援を心からお願い申し上げます。

次に、補正予算の概要について御説明申し上げます。
初めに令和8年熊本地震の影響により多くの宿泊キャンセルが生じたことを踏まえ、本県旅行需要の早期回復を図るため、県内宿泊を伴う旅行に対する割引助成に要する経費として4億52百万円を計上しております。
この補正予算については、1日でも早い執行が必要でありますことから、速やかな御審議をお願い申し上げます。
あわせて、県内中小企業が行う生産性向上の取組への支援や県産品の販路拡大の取組の拡充、AIによる社会課題解決を図るための体制づくりに要する経費等として136億39百万円を計上しております。
補正予算の総額は、一般会計で140億91百万円であり、この結果、補正後の一般会計の予算額は、9,397億39百万円となっております。
この財源については、地方交付税や国庫支出金などをもって充てることとしております。
このほか、予算外の議案として、令和7年度鹿児島県歳入歳出決算について認定を求める件など、条例案1件、その他の議案10件、諮問1件となっております。
何とぞよろしく御審議の上、議決していただきますようお願い申し上げます。

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